錬金術の発展の過程で蒸留の技術が発達し、高いアルコール度数の酒が作られるようになると、錬金術師たちはこれを生命力を高める為の霊酒と考え、各種の薬草・香草類を加えて、さらに効果の高い「不老長寿の秘薬」エリクシルを作ろうとした。これがリキュールの原型とされる。その後、その技術は各地の修道院に受け継がれ、薬用酒として盛んに作られるようになりました。現在でも修道院で作られ、そのレシピは門外不出であるものも多種存在します。また、大航海時代には交通の発達に伴ってリキュールの原材料が多様化し、アジアや新大陸の植物、あるいは砂糖などの調味料が用いられるようになりました。
18世紀に入ると薬用という意味合いは薄れ、様々な果実や砂糖を使用し、味わいを追求するようになり、現在のように多種多様なリキュールが作られるようになったのです。またリキュールの色を服装や装飾品に合わせてコーディネートする習慣も流行し、リキュールの色彩の多様化も促されました。
日本における最初のリキュールは、平安時代に中国から伝わった屠蘇だといわれます。その後、室町時代に菊酒が作られるようになり、「加賀の菊酒」と「肥後の菊酒」の2種類が知られています。江戸時代には薬酒が各地で作られ、万病に効く薬として販売されました。また、この時代に梅酒作りも盛んになり、戦国時代には南蛮宣教師が持ち込んだリキュールを「利休酒」と呼んでいたとも言い伝えられる。なお、現在の日本では、輸入品も含めて500種類以上のリキュールが販売されています。
