大阪市北区の米粉加工会社「三笠フーズ」(破産)が残留農薬の混じった輸入米(事故米)を食用に転売した事件が今年9月、発覚した。不正転売を見抜けなかった農林水産省は、検査体制の見直しを急いでいるが、事件の背景となった外国産米の最低輸入枠・ミニマムアクセス(MA)のあり方を問題視する専門家もいる。今後も議論が続きそうだ。
11月7日午後2時。農水省内のパソコン上で始まったMA米の電子入札に応札した商社は、わずか1社。通常なら10~20社が集まるが、「2社以上の参加」との要件も満たせず、対象の3銘柄(計5万1000トン)はすべて不成立だった。
理由は、農水省が事件を受けて商社との契約内容を見直したため。輸入検疫でカビ毒や基準値以上の農薬の混入が判明した場合、商社の費用負担で輸出国に返品するか廃棄することにしたからだ。ほとんどの商社は保険への加入で対応したが、農水省の担当者は「急な契約変更で、入札までに間に合わなかったのだろう」と推測する。その後の入札は堅調で、11月からの2カ月間で37万トンのMA米が落札された。
世界貿易機関(WTO)の協定に基づく日本のMA米の輸入枠は現在、年間約77万トン。毎年ほぼ全量を輸入しているが、国内米価に影響しないよう倉庫に数年間保管した後に販売されるため、カビの発生などによる事故米が毎年1000~1500トン生じている。そのため、事故米は「非食用」として1キロ10円未満の安価で販売され、転売による差益獲得をもくろむ三笠フーズに付け入るすきを与えることにもなった。
引用元 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081220-00000089-san-soci
