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里山の温泉でトラフグ養殖=味も「上々」

塩分は海水の3割

天然アユで有名な清流、那珂川が流れる栃木県那珂川町で、町内の温泉を使って高級魚トラフグを養殖するユニークな取り組みが始まった。町内旅館などで提供し、地域ブランドとしての確立を目指す。

廃校になった里山の小学校に設置された直径4メートルの水槽。町内でわいた温泉の中を、トラフグの稚魚1000尾が元気に泳ぎ回る。仕掛け人は町内で環境調査会社を経営する野口勝明さん(52)。重金属が含まれず、塩分濃度が1.2%と生理食塩水に近い町内の温泉で海産魚の養殖が可能と、2年前に目を付けた。

「やるなら市場価値の高い魚で」と昨年6月にトラフグを仕入れ、「里山温泉トラフグ研究会」を設立。体長約5センチの稚魚32匹は、30センチ、800グラムほどの出荷サイズまで育った。塩分濃度が海水の3分の1程度で魚に負担が掛からず、冬場も水温を一定に保てるため海での養殖より短い約11カ月間で出荷サイズに成長するメリットがあるといい、温泉の廃熱利用も考えている。

6月に開いた試食会では、「海上養殖のものと比べて遜色(そんしょく)ない」と上々の評価。東京大大学院の金子豊二教授(魚類生理学)は「世界的にも珍しい取り組み。魚の体内の塩分濃度に近く、理にかなっている」と指摘する。トラフグは海中のえさを食べることで毒を蓄積するため、温泉で育ったフグは毒化しないという。

今年は食味を天然物に近づけるなどの実証試験をし、町内の旅館やホテルへ提供する予定。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090711-00000021-jij-soci


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