吉野家が、牛丼値下げ合戦で“混迷”を深めている。ライバルの「すき家」や「松屋」が相次いで値下げに踏み切る中、定価は据え置いたまま期間限定キャンペーンによる値下げという苦肉の対抗策を打ち出した。もっとも、キャンペーンは、期間前の“食い控え”と、期間後の“食い飽き”という副作用を伴う。吉野家の苦悩は深い。
「味にこだわりを持つ客はヨシギューを選ぶ」。同業他社の相次ぐ値下げ後も、吉野家幹部の自信は揺るがない。
3日から松屋が牛丼並を60円下げて定価を320円とした後も、競合店の多い都内の店舗の客数が前年同期比2%減少しかなかった。すき家が7日から50円安い業界最安値の280円に値下げした後も、重複エリアが多い郊外型店舗の客数は5%と想定の範囲にとどまったためだ。
「期間限定の値下げで、この間に失った客数は取り戻せる」。吉野家幹部は、こう言い切る。
吉野家は、ヨシギューの味を守るため、すき家や松屋よりもコストが1・5倍とされる米国産牛肉を100%使用している。このため、現在の380円が採算ラインのギリギリとみられており、恒常的な定価の値下げは難しい。
ただ、すき家とは100円、松屋とは60円の価格差を無視できない。
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