■常識にとらわれてはだめ
子供のころ「ちくわ」は、生でも煮ても揚げても、とにかく穴が開いた状態で食べるものだと思っていた。だから友達のお弁当に、きゅうりを穴に詰めたちくわを見たときには心底驚いた。ちくわに詰め物なんて、考えたこともなかったから。
自分が「常識」と思っていることは、常識ではないのかもしれない。子供ながらそんなことをうっすらと思ったが、この絵本は再びそんな思いをよみがえらせてくれる。
主人公は、ちくわが大好きなゴリララくん。コックにふんしたゴリララくんは、好物のちくわの穴にあれこれと食材を詰めた料理で、お客さんを喜ばせる。
まずは菜の花詰め。これからの季節にぴったりでなかなかおいしそう。
次は魚。青光りした1匹をそのまま穴に押し込み、赤いソースをかけてはい、どうぞ。熊の親子は喜ぶが、何というか、私はノーサンキューだ。
今度はオムレツ。ふわふわでうまく穴に入らないので、ゴリララくんも悪戦苦闘。形はくずれ気味で具もぐちゃりと出てしまったが、それでもテーブルで待ち受けていた鶴の親子は満足そうにくちばしでついばむ。
読み進めるうちに、こちらはだんだんと食欲が失(う)せてきた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100124-00000024-san-ent
